【保身に走り失敗した話】トラブルを信頼UPにつなげるには?子どもの気持ちに寄り添う姿勢が大事

保育
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保育所では、子ども同士のトラブルが良く起きます。

経験された先生もいらっしゃるのではないでしょうか?

私は保育士の現役時代に子ども同士のトラブルへの対応で保身に走り、失敗した経験があります。

その時に私が学んだトラブル対応のポイントを保育士の皆さんにも共有します。

子ども同士のトラブル対応において大事なこと

結論から言うと、子ども同士のトラブル対応において一番大事なことは「子どもの気持ちに寄り添う姿勢をみせる」ことです。保護者に対しても、子どもに対してもです。

保育士をしていると、保護者から子ども同士のトラブルについての相談や苦情が入ることがあります。

「子どもの気持ちに寄り添うのなんて当たり前でしょ?」と思う人もいるかもしれません。

しかし、ただでさえ忙しい業務の中で余裕がなくなってしまうことってありませんか?

そんな時、つい焦って言い訳や保護者の気にしすぎで片付けようとしたり、ひたすら謝って丸く収めようとしたりすることもあるのではないかと思います。

今回は、私の失敗談をもとに子ども同士のトラブル対応についてお話します。

「子どもの気持ちに寄り添う姿勢をみせる」ことが大事な理由

まず、保育所に我が子を預ける際、保護者の根底にある思いは「自分の子を大切に気にかけてほしい」ということです。

保育士に子どもの友だち関係の心配事や要望を訴えるのも、自分の子を大事に思っているからこその行動です。

子どもの立場からしても「自分をよく見てほしい、気持ちを分かってほしい」という思いはあります。

だからこそ、トラブルが起こった時は傷ついているかもしれないその子の「気持ちに寄り添う姿勢」をみせることが大事なんです。

しかし、私は子どもの気持ちに寄り添えず、保身に走って失敗した過去がありました。

その経験を皆さんにも共有します。

私が保身に走って失敗した話

知らない所で子ども同士のトラブル発生…

年長児の担任だったころ、クラス内の子ども数人が私の知らない所でトラブルになっていたことがありました。

そのトラブルを知ったのはAちゃんの連絡帳からで「自分の子が家で泣きながら友だちとのことを話していた」と書いてありました。

ただでさえ行事の練習や子どもへの対応、事務処理などで手いっぱいだった私はとても焦り、

「知らなかったなんて言えないしどうしよう」「連絡帳になんて書いたら納得してもらえるだろうか」「謝ったら許してもらえるだろうか」…

とにかく保護者や周りの保育士から、自分を守ることしか考えていませんでした。

その結果、連絡帳のお返事を書くことで頭がいっぱいになってしまい、Aちゃんの話も十分に聞けないまま家に帰してしまうことになったのです。

園長から学んだ大事なこと

その後、事の経緯を報告した園長からお叱りを受けました。

そこで学んだ大事なことは、

「子どもが傷ついているのは緊急事態。何よりもまずは子どもに寄り添うべき。」

ということです。今回私が間違っていたのは、子どもの気持ちより自分の保身を優先したことでした。

事実を知った時点で一番にAちゃんに話をきき、気持ちを受け止め、解決方法を探っていくべきだったと反省しています。

翌日すぐにAちゃんとその他数人にそれぞれ話をきき、各々の気持ちを伝えあう場を設けました。

Aちゃんもぽつぽつと胸の内を明かしてくれて、なんとかトラブルも解決し、Aちゃんの保護者からも感謝の言葉を頂きました。

私の保育観の変化

この一件から自分のフワフワしていた保育観がしっかり固まり、どんな時でも一番に子どもの気持ちに寄り添える保育士であろうと思うようになりました。

子どもの世界には大人からは見えにくい友だち同士のトラブルもあります。

全てを知ることは難しいし、子どもが話したくないこともあるだろうし、子どもの気持ちに完璧に寄り添うのは難しいと思います。

ただ、「先生は味方だよ。いつでもお話聞くよ。ちゃんと見ているよ。」という姿勢を見せるだけでも子どもは安心するのではないかと思います。

子どもの味方でいようとするその姿勢が、子どもだけでなく保護者からの信頼感にも繋がるのではないでしょうか。

結論

子ども同士のトラブルが起こった時、言い訳をしたりただ謝ったりするだけでは何の解決にもなりません。

それどころか、「結局何もしてくれない」「先生は自分の気持ちをわかってくれない」と保護者からも子どもからも信頼を失ってしまうことに繋がります。

だからこそ「子どもの気持ちに寄り添う姿勢をみせる」ことが大事です。

人の気持ちなんて完璧に理解することはできません。

トラブルが起こった時にはどんなに忙しくても、子どもの気持ちに耳を傾け寄り添おうとするその「姿勢」をみせる、それだけでまずは十分です。

トラブルが起こった時に備えて、自分の中で何を一番に優先するかという軸を決めておくと、落ち着いて対応することが出来ますよ。

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